分解・自作

テレビ録画専用外付けHDDの中身を覗いてみる。

こんにちは、snappiと申します。以前、Mac改造サイトの管理人をしていたのですが、今回ひょんなことからバッファロー製品の分解コラムを書かせていただくことになりました。よろしくお願いいたします。

Mac改造といっても何のことかよくわかりませんよね。昔のMacはパーツを交換したり追加したりするのが、いまよりずっと簡単だったんです。当時はバッファローからもMac用のパーツが販売されていて、僕のサイトでよくネタにさせてもらいました。個人的に一番思い入れがあるのは、CPUアクセラレータ「HG4N-PM550」です。

このパーツを使うと、PowerMac7300/180MHzがG4/550MHzマシンに生まれ変わるという…
いやいや、無駄話はこの辺にしておきましょう。バッファロー社員でもこの話がわかるのは年配の方だけでしょうし(苦笑)そもそも今回の主役は現役バリバリ、テレビ録画専用設計の外付けHDD「HDV-SAU3/V」ですからね。さっさと本題へ。

*    *    *

分解!バラしてガッテン! -HDV-SAU3/V

分解用にと渡されたのは、店頭で売っているのと同じ「HDV-SAU3/V」の新品パッケージ。バッファローダイレクトで現在約1.6万円の品です。新品をいきなり分解しちゃいます。でも僕がいままで分解してきたのは使い古しの中古品ばかり。なんだか緊張するな〜。手元が狂って破壊しちゃったらどうなるんだろう…。

と、若干ビビりながら箱を開けると、なんだか不思議な形をした筐体が出てきました。え?なんで四角じゃないの?なんで右の奥が凹んでるの?

箱に理由が書いてありました。なるほど、この凹んだところに電源やUSBケーブルのコネクタが収まるわけですね。だから背面に無駄な空きができずに、すっきりと設置ができると。これはナイスアイデアかも!実を言うと、いままでHDDやWi-Fiルーターを設置するたびに、後ろにケーブルのコネクタが出っ張って邪魔だなーと思っていたんです。コネクタが収まるデザイン、他の製品にもぜひ反映してほしいものです。

と、ついつい話が横道にそれるのが僕のワ・ル・イ・ク・セ(水谷豊さん風に)…失礼しました。分解作業に移ります。

外付けHDDを分解するためには、ケースを留めているツメを外さなくてはいけないのですが、実はこれが結構な難関です。従来製品は上下のケースがぴったりはまっていて、隙間に道具を差し込むのも、ツメを見つけるのも大変なんです。でもこの製品はどういうわけか、ちょうどツメの位置に差し込み口が…ありがたや〜!これならさほど苦労せずにバラせそうです。まるでどうぞ分解してくださいと言わんばかりですね(笑)
※バッファロー注:そのような意図は全くありません。

参考までに、従来製品のケースはこんな感じ(僕の私物のHD-LCU3です)。隙間に差し込めるのはせいぜい磁気カードぐらい。もしくはケースが傷だらけになる覚悟で、無理矢理マイナスドライバーをこじ入れるか。僕はいつもそうやって傷だらけにしています(笑)

今回はそういうわけにはいかないので、100円ショップで傷がつきにくい樹脂製の道具を調達してきました。「パテ用プラスチックヘラ3本組」は知る人ぞ知る分解作業の強い味方。車好きのSNSサイト「みんカラ」なんかにもよく登場します。(本来はタイルの目地などのパテを延ばすための道具です。)

まずは右側面から攻略します。差し込み口にヘラを差し込んでぐりぐりっとこじると、ツメの奥に入っていきます。一番幅の広い15mmのヘラがおすすめです。ヘラを差し込んだまま、USBポートの近くにある小穴にピンを差し込むと、中のツメが外れて、ケースがパカッと浮きます。

背面側のツメも同じように外します。でもこちらはなぜか小穴がさらに小さくて、上で使ったピンが入らない!安易に分解するなという警告なんでしょうか…。腕時計のバネ棒外しのピンがちょうどいい太さでした。ゼムクリップを伸ばしたものでも何とかなりそうですね。

続いて前面のツメも外していきます。ヘラが3本あるおかげで作業がスムーズです。

すべてのツメが外れました!ツメを一つも折らずに外せたのは今回が初めてかも!やればできるじゃん>自分。

そして、じゃーん!内蔵HDDと電子基板がご開帳!

内蔵HDDは東芝製「DT01ABA100V」でした。5700rpm、32MBキャッシュ、SATA 6Gb/sの3.5インチHDD。アクセス状況に応じて回転数が変わる可変式を採用し、低ノイズ・低発熱・省電力を実現した、テレビ録画用に最適な製品だそうです。同じモデルでも、別のHDDが使われている場合があるようなので、ご承知のほど。

基板はパンチングメタルの板で固定されていました。剛性と放熱性を両立した設計なのでしょう(たぶん)。

基板の実装側はこんな感じ。SATAをUSB3.0に変換するブリッジLSIや、動作中に点灯するLEDなど、必要な電子部品がここに集められています。

内蔵HDDはケースに直接固定されておらず、左右4ヶ所に取り付けられた防振ゴムをケースで挟み込む構造になっています。この構造は従来モデルにも採用されていますが、HDV-SAU3/Vは100Hz付近の振動に対応した防振ゴムを採用することで、さらに静音性を高めているそうです。

ケースの外側にも防振ゴムが貼られていました。指で押すとゆっくりつぶれて、離すと元に戻ります。高反発マットレスみたいな感じ。感触が面白くて何度も押してしまいました(笑)ケースに貼るためのゴムは昔の製品にも付属していましたが、こんなに弾力はなかったですね。

中と外の計9つの防振ゴムの効果で、振動がHD-LCU3の約1/4に抑えられているそうです。HD-LCU3でもかなり静かだと思っていたんですが、その1/4って…イマイチ想像がつきません。

これは下側のケース。底面のスリットだけで吸気&排気するエアフロー設計もこの製品の特長なんですね。従来製品は背面に開口があるものが多かったんですが、背面から漏れた音は壁に反響しやすいのでなくしたそうです。上面にも開口がないということは、ホコリも入りにくくなってるんじゃないでしょうか。見た目的にも上面には穴がない方が有利だと思います。

分解後のケースと中身。配線がなくてシンプルですね。

分解が終わったので、さっきと逆の手順で組み上げていきます。ねじで基板と防振ゴムを取り付けたら、あとはケースをのせてゆっくり押さえるだけ。カチッという音とともにツメが留まります。製造ラインの組み立て担当の方も楽チンになったと喜んでいるのでは。

組み上がった後、念のために動作確認。電源アダプターをコンセントに、USB3.0ケーブルをパソコンに。おー!緑色のLEDが点灯して、HDDが動き始めました。これでひと安心です。でも改めて見ると、なかなかかっこいいですね。角に丸みのないシャープな形状も、マット加工と鏡面加工を組み合わせた表面仕上げも、エントリーモデルとはひと味違う上質感。

あと動作音、ホントに小さいんですね。これが1/4の静かさですか・・・さすがはテレビ録画専用設計。

*    *    *

もともと細かいスペックや動作音をあまり気にしないタチで、HDDなんてどれ買っても大差ないだろうと思っていたんですが、上位モデルにはちゃんといろいろな工夫がされているんですね。考え方を改めなくてはいけないなーと思いました。上位モデルといってもそれほど高価なわけではないし、バラすのも簡単だったし(笑)、今度テレビのHDDを買い替えるときには、HDV-SAU3/Vを第一候補にしようと思います。ありがとうございました!

▼今回バラした製品
テレビ録画専用設計 外付けHDD – HDV-SA1.0U3/V
Amazon: amazon.co.jp/dp/B01AWCQZ8G

※この記事は製品の中身をご紹介するもので、分解を推奨するものではありません。この記事を参考に製品を分解したために生じた破損・故障等の損害に関してはご対応いたしかねますので、予めご了承ください。
※お客様がご自身で分解された場合、保証期間内でも保証が無効になりますのでご注意ください。
※この記事はHDV-SAU3/Vに関するもので、全ての製品に共通する内容ではありません。
※この記事に関する個別のご質問・お問い合わせにはお答えできません。
※製品の仕様は予告なく変更する場合があります。

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