ICT×教育

昨今耳にするようになったICTって、そもそも何?【シリーズ「国が推進するICT環境の整備。ICTで子ども教育はどう変わるの?」】

誰もがICTに触れている時代

ICTという言葉や定義は知らなくても、今は誰もがICTに触れている時代です。
たとえば、この記事をスマートフォンまたはパソコンで読んでいただいている方は、まさに「ICTを利用している真っ最中の状態」と言えます。

一体どういうことなのか? これから順に詳しく説明していきましょう。

まずは1つ質問です。ICTが「何の略か」、パッと答えることはできますか?

正解は、ICT = Information and Communication Technology(インフォメーション・アンド・コミュニケーション・テクノロジー)で、日本語では「情報通信技術」や「情報伝達技術」と訳されています。
こうして言葉にすると大変難しそうですが、みなさんは普段からスマホでFacebookやツイッター、パソコンでインターネットなどを楽しんでいますよね。じつは、これらも全て「情報」を「通信」しているので「ICT」なんです。

ここまでで「情報を通信しているものがICT」ということは何となくおわかりいただけたと思います。次からは、さらに深くICTについて掘り下げて解説していきます。

<ココまでのまとめ>
・ICT=情報伝達技術のこと。
・私たちが普段使っているインターネットやSNSも「ICT」。

「ICT」と「IT」の違い

ICTとよく似た言葉にITがあります。

IT = Information Technology(インフォメーション・テクノロジー/情報技術)

2つの言葉を比較してみるとわかる通り、ICTとはITに「communication(通信または伝達)」が追加された言葉です。
簡単に2つの言葉を定義すると、

IT = コンピュータによって言語や数字などの情報を処理する技術
ICT = コンピュータによって処理された情報を「通信」する技術

となります。

日本ではこれまで「IT」という言葉をメインに使ってきましたが、今やコンピュータを利用する際にインターネットやメール、SNSなどで“他者と「通信」すること”は欠かせない要素になっていますよね。
そのような背景もあり、国際的には既に「IT」ではなく「ICT」のほうが一般的に使われています。国内を見ても、総務省は2004年に早々と「IT政策大綱」→「ICT政策大綱」に名称を変更していますし、ICTという言葉が広く普及しはじめた現在は、多くの企業や団体がITからICTへと移行しているのです。

<ココまでのまとめ>
・ICTとはITに「通信」または「伝達」を追加した言葉。
・世界的にはITよりもICTがメインに使われている。

ICTの導入により激変する社会

先進国の多くは既にICTを利用したサービスが日常生活レベルにまで広く普及しています。日本もその例外ではなく、ICTの導入は私たちの生活に大きな変化をもたらしました。
皆さんの身近にあるICT導入の一例をあげてみましょう。

<eコマース(電子商取引)>
Amazonや楽天に代表されるeコマースサイトを利用して買い物をしたことがみなさんも一度はあると思います。今では当たり前になったネットショッピングですが、以前は何かを買うためにはスーパーや個人商店に直接行き、商品を見定め、直接お金を支払って購入することが当たり前でした。「クリック1つで買い物ができて、自宅に届けてもらえる」というeコマースサービスは、まさにICTの産物なのです。

<ICT教育>
ICTの発展は、「教育現場」にも変化をもたらしています。
以前の授業風景と言えば、先生が黒板にチョークで書き、生徒はそれを鉛筆でノートに写すというものでした。ですが、今は先生や生徒がパソコンやタブレットを利用する授業が普及しはじめています。例えば、タブレット端末を携えてフィールドワークを行ったり、社会科で地図アプリを使って、より立体的な情報を得て考えたりしています。また、生徒がそれぞれのパソコンで入力した回答や考えを先生のパソコンで集計して発表し、生徒全員で考察することで、より深い理解を得たりします。
ICTを活用した教育は、国家的な戦略として推進されているため、今後も加速していくものと思われます。

<電子政府>
電子政府は、行政の効率化や透明性の向上、国民の利便性の向上を目的につくられたものです。以前は役所が開いている平日の夕方までに行き、直接手続きしなければ行政機関に対する申請や届出はできませんでしたが、今は役所の窓口時間にとらわれず、自宅や職場のパソコンから手続きを行うことができるようになりました。これもICTがもたらしたメリットの1つです。
他にも例は多数ありますが、一例をあげるだけで「ICT導入による変化」はこれだけ現れています。こうして見ると、私たち日本人は「ICTを知っている、知らない」に関わらず、ICTの中で生きていると言っても過言ではないのかもしれません。

<ココまでのまとめ>
・先進国の多くはICTの導入で一般人の生活に大きな変化が起こっている。
・eコマース、ICT教育、電子政府はICT導入の産物の代表例。

今後も私たちの生活に浸透していくICT

ICTは今後もさらに私たちの生活に浸透していくでしょう。

最新の事例をチェックしてみると、「2016年4月に起きた熊本地震の災害対応に政府がICT活用の検討をはじめた」というものがあります。

熊本地震の直後に話題になっていたのは、物資が全国から届いているものの各避難所のニーズが把握できず、物資が一か所に滞留して各避難所に届けられていないという事実でした。これでは物資を送った側も、物資を待ち望んでいる人も不幸ですよね。
そこで、この問題を解決するためにICTを役立てようというわけです。

具体的な方法は、自治体職員が所有するスマホに専用アプリを入れておき、各避難所のニーズに瞬時に対応しながら物資調達から配送までを一元管理するというもの。必要な情報を通信で入手し、最適な手段を取るというのはまさにICTだからこそできることです。

<ココまでのまとめ>
・最近では、熊本地震の教訓を活かす災害対応としてICT活用が検討されている。
・今後もICTはさまざまな形で私たちの生活に関わっていく。

「情報」は単体では意味を成しません。「情報」を「通信・伝達」するからこそ、技術が私たちの生活をより豊かにしてくれるのです。特に、資源の少ない島国、日本にとっては、ICTをいかに活用するかが死活問題になってきます。企業活動や日常生活での活用はもちろん重要ですが、この国の未来を左右する「教育」への活用はとても重要視されています。文中にもあるとおり、国家的な戦略として教育へのICT活用が推し進められているのです。
そこにはどんな狙いがあり、どんな風に活用されていくのでしょうか? 今後迫っていきたいと思います。

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